生前贈与をする場合の最大の目的といったらやはり節税でしょう。
相続人の支払う相続税を減らせるように相続財産を生きてるうちに渡しておくことこそ生前贈与をする大きな理由です。
しかし、相続税はもともと基礎控除額より低いと思われる場合で相続税は課税されない場合でも生前贈与しておいた方が良いこともあります。
それは、相続人となる人同士の仲が良くない場合や遺言書を遺しておいても相続人同士で財産の分け方について揉めると予想される場合です。
遺言書は相続において最も優先されますが、相続人全員が同意すれば遺言書を無視した遺産分割協議を行うことができます。
素直に相続人が遺言書通りの相続を受け入れなさそうならば、生前贈与でお互い納得のいく財産分与をした方が安心していられます。
つまり、この不動産はこれこれこうした理由でこの人に渡し、このお金はこの人に、というのを話し合って渡す事ができます。
遺言書によってそれを指示してもそれが実現するかどうか不安なままで亡くなるよりも、生前贈与である程度財産を分けて渡してしまってあった方が安心して人生を終える事が出来るでしょう。
生前贈与は生きてるからこそ受け取る側の気持ちも確認しながらできるメリットがあるのです。